僕の気まぐれな欲求を
満たしてくれた夏

何年もの間 夏は
僕には特別な季節で

その期間中
気ままな日々を

僕は当たり前のように
謳歌していた

『豊中の秘密基地』

隊長がその任を降り
秘密基地が無くなったとき

僕は否応なく
現実に引き戻されることになった

もはや 夏は
僕にとって特別な季節ではなくなり

秘密基地は高知への
移動を余儀なくされた

隊長なしの
基地は

もはや秘密も
ない

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