中学でブラスバンドをやってた頃、教則本という指導書が楽器ごとにあり、トランペット(コルネット)やトロンボーンのような金管楽器の息を吹き込む部分(唇にあたる部分)を『唄口』と書いてあったように記憶している。自分たちは『マウス(マウスピース)』と呼んでいたが、それを唄口と訳した人が居るということなのだ。自分が訳すなら、さしずめ『吹き口』くらいしか思い浮かばない(用途そのまんまだから、訳になってない?)が、どの金管楽器についても、金管楽器の音のモトを作り出す大事なパーツであることは間違いない。
 昨年からフリューゲルホルンをはじめ、やりだすとやはりトランペットが欲しくなり、15年以上全く接点が無かったトランペットを再開した。今は結構のめり込んでいて、楽器はトランペットだけで四本、コルネットは二本持っているが、どれも吹き心地や音色が違う。さらに同じ楽器でも、『唄口』の形状によって、やはり吹き心地も音色も異なってくる。簡単に楽器や唄口を試奏させてもらえるような、大型楽器店は田舎にはないので、現在、自分には合わない形状のものも含めて、トランペットのマウスピースだけで十本以上持っている。加えて、楽器と唄口の間にも相性があり、自分はこの楽器の時は、このマウスピースというふうな使い分けもしている。
 現在は、ブラスバンドやジャズ研で吹きまくっていた学生時代の感覚も戻ってきた。ぼちぼち『趣味はトランペット演奏』と宣言してしまっても、バチは当たらないのかもしれない。

カテゴリー: 随筆

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